スペイン ミハス
18:白壁の村ミハスを訪れる
![]() 細い道幅、風が吹き抜ける白い壁の家 |
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![]() 青いタイルと門扉 |
村中央から地中海を望む![]() バルセロナに続く、目的地は、アンダルシア地方。中でもコスタ・デル・ソル(太陽の海岸)と呼ばれる地中海の海岸地帯は、ヨーロッパ有数のリゾート地として知られる。一行は、マラガからマルベーリヤに。宿はドン・カルロス。翌日は自由時間となり、オイレス工業の大石さんと二人で「ミハス」を訪れた。白壁の素朴な家が残されている白い村で有名だ。山腹にある「ミハス」は、地中海を眼下に白い家々が肩を寄せ合う様に並ぶ街並みがとても美しい。道幅は狭く、家の陰が互いに日除けの役割を果している。スロープに沿った細いストリートは正に風の道。直射日光から暑さを防ぐ工夫がこの道と白壁だ。街の中をゆっくり歩いて見学しても二時間程度あれば充分。中央には闘牛場もある。地中海をながめながらのビールは格別に美味しい。断崖の上に張り出した展望台に立つと、はるか地中海から運ばれる海風がここちよい。 |
白い村「ミハス」の見学を行ったが、朝、ホテルから数分のところにある「マルベーリヤ・ゴルフ&カントリークラブ」で1ラウンドを回ってきた。自然の地形をそのまま生かして作られたコースで、小川が蛇行しながら、グリーン横の池につながるというコースもあった。斜面へ打ち込んだら最後、絶対に落ちてこない。それも急斜面でほとんど探すことができない。正確さが要求されるコースである。しかして、メンバーは、あと4ホールを残して、残り玉が1つという状況になってしまった。今度、失えばギャラリーにならざるを得ない。そう思って臨んだ15番ホール手前の斜面の上に一人の男性が立っている。手にロストボール入りの袋を持ってである。あまりのタイミングの良さに一同ア然とした次第だ。ゴルフ場中央にあるレストランからは、はるか地中海がのぞめ、ゴルフをやらない人々達がゆっくり食事を楽しんでいたのも印象的であった。 |
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グラナダ
グラナダと言えば「アルハンブラ宮殿」が代名詞となっている。スペインの旅行パンフレットを見れば必ず登場するのがこの「アルハンブラ宮殿」(赤い城の宮殿)。この宮殿、とにかく広い。ゆっくり見れば半日、急ぎ足でも2時間はたっぷりかかる。世界遺産にもなっており、一度は是非とも見学をお勧めしたい。イスラム文化の美が満喫できる。 | ![]() 獅子のパティオ。ハーレムの中心。王以外の男性は立入禁止。 |
様々な建造物、宮殿の中から、3ヵ所の著名なパティオを紹介する。写真上と下右は、獅子のパティオ。王のハーレムであった場所で、中央に12頭の黒大理石の獅子に支えられた噴水があり、周囲を124本の優美な柱が囲んでいる。天人花のパティオは、中央の長方形の池の両側に天人花(アラヤネス)の生垣がある。この宮殿の東側に位置するのが夏の離宮(ヘネラリフェ)。門を兼ねた建物を入るとアセキアのパティオが迎えてくれる。アセキアとは水路のこと。天人花、月桂樹に囲まれた噴水は見事だ。 | |
![]() ![]() ![]() 左:124本の美しい柱が光を微妙に変化させる。中:天人花のパティオ。鏡のような水面。右:ヘネラリフェのアセキアのパティオ。シエラ・ネバダの清流が流れる。 |
バルセロナ・マドリッド
スペインにおけるパブリックエクステリアに目を向けると、やはり一つの特徴が見える。一つは線のやわらかさである。(1)のベンチとゴミ箱を見てもそれはうかがえる。これまでも、様々な写真を掲載してきたが、イスラム文化とキリスト教文化の融合というものがパブリックの世界にも垣間見える。(2)の写真は、ロールオーニングを合掌型にし、鋳物の柱を付けて日除けスペース、休息スペースとしたもので、固定式でありながら目障りにならないという点で、今後、我国でも採用するところが出てくるであろう。ミニプールなどの日除けにも面白いかも知れない。(3)の写真はマドリッドの昼休みベンチの骨組みが特徴的だ。(4)は唯一バルセロナ(グエル公園)のものだ。蛇行する階段に沿って付けられた鋳物フェンスのデザイン支えに採用されている天然石との取り合わせが特徴的だ。 |
![]() ![]() 2:オーニングを合掌にした例 1:ベンチとゴミ箱。やわらかなデザイン |
![]() ![]() 3:マドリッドの昼時 4:グエル公園内のフェンスと基礎石 |
バルセロナ・グラナダ・マドリッド
![]() キャンバスの色は緑が多い(マドリッド) |
![]() オーニングの傾斜に注目(バルセロナ) ![]() ![]() 新しい集合住宅。点々とオーニング(グラナダ) |
バルセロナのグウエル公園付近で見た集合住宅に続いてマドリッド、グラナダでの集合住宅にも目を向けて見た。色が統一されていることはもちろんだが、傾斜角度が深いのに気付く。目隠し効果によるベランダのプライベートスペースという考え方がよく解る。これならベランダに物を干しても他人の目にふれなくて済むし、街の景観という点でも問題は無い。そういえば、都心のマンション(地域にもよるであろうが)で洗濯物をあまり見かけなかったような気がする。窓用には外付けのシャッターやブラインドがよく見受けられたし、ベランダでは、ロールスクリーンタイプのオーニングが一般的だ。この国ではソーラープロテクトはあたりまえという程オーニングが普及している。色がグリーン、ベージュ、オレンジ等、比較的明るくはっきりとした色合いが多く、集合住宅で同じ色のオーニングが花開いた様を見ると圧倒されてしまう。 |
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