第2回入選発表
 エクステリア俳句に続き「エクステリア川柳」の年間グランプリが発表になった。これは、普段扱っているエクステリアを読み込むことで、再認識や愛着を高めようとするものだ。昨年4月~本年3月で327句の応募があり、1次審査で211句に絞られ、その中から、グランプリ1句、準グランプリ2句、スポンサーメーカー賞6句、計9句が決定した。応募エリアで言うと九州エリアが群を抜いた。
 1次審査で211句が選ばれたが、それを、分野別に分析すると、庭回り(手摺・デッキ・テラス、サンルーム、ガーデンルーム)37句、門回り(門扉・フェンス・表札・ポスト)27句、カーポート21句、石・ブロック20句、照明16句、物置8句、その他雑詠82句となっている。尚、川柳は雅号のみの発表とする。  会社ぐるみでこのコーナーに取り組んでいただき、毎月総務の方が俳句・川柳をまとめて送ってくれる企業も出てきた。企業内で遊び心や文化的な素地が育まれることに役立てていただいていると信じたい。  また、メーカー賞については俳句・川柳のコーナーのスポンサーになっていただいたメーカー各社に、作者名もエリアも入っていない川柳のみを渡して3句選んでもらい、そこから1句に絞った。
  • ◆グランプリ
          転ばぬ先の手摺が熱くて触れない   ショージ
     「転ばぬ先の」、とくればその後は当然「杖」が予想される。が、杖代わりに頼ろうとした手摺が、これまた熱くて触れない。なんとも拍子抜けなおかしみがある。と同時に、手摺を必要とする人たちが、四季を通じて安心して触れられる手摺の設置も暗に促される。
  • ◆準グランプリ
          お正月私のお腹も鏡もち   肴
     もうこれはそのまま直球。お正月のおめでたさと鏡餅と化した自分のお腹の取り合わせがおめでたさを増幅。素直すぎて最初はありがちだと読み流していたものが、何度か読んでいるうちに、ふつふつとおかしさがこみあげてくる。てらいがなく、あざとい企みがないところに作者のそこはかとない品さえ感じる。
  • ◆準グランプリ
          石積みはマージャン牌と違うのよ   緑河
     確かに天然石の石積みは同じ形でない石を、バランスと独特のセンスで積んでいく。それが味。経験も要る。それを、同じ重ねるといってもマージャン牌のように簡単に考えてもらっては困る。石積みと、マージャン牌というかけ離れた作業に「積む」という共通性を見出したところにおかしみがある。
  • ◆協賛企業賞
          ○エスビック賞  ブロック塀津波も耐える防護壁  TOTO
          ○三協立山賞  ドアよりも門扉に目がいく家の顔  雅柳
          ○四国化成工業賞  カーポートおかげで洗車は年1回  プーさん
          ○TAKAO賞  自然石晴れたら笑い雨に泣き  中州
          ○LIXIL賞  門まわりきれいに飾って福よ来い  中州
          ○YKKAPエクステリア賞  花粉舞う我が身を守るサンルーム  音花

第1回