R+T2000

9:「色」で企業の特色を

 ヨーロッパのオーニングメーカーは、100社は下らないであろう。器材をアセンブリーして自社ブランドを有する企業が結構多いからだ。とりあえず出展オーニング企業をかたっぱしからカメラに収めた。外から見るフォルムは一見したところほとんど変わらない。その企業カラーは、テント生地の色で表現しているようにも思える。とにかくこの会場で花開くオーニングの色彩はまさに百花繚乱である。今回から3回にわたってその写真を掲載する。


DOMENEGHTII(伊)

LOSBERGER(独)

IATAイタリア社(伊)

BAT(伊)

10:スリムと堅牢

 Albert Semer(ドイツ)      TurnilSAB(スエーデン)
 ヨーロッパのオーニング各社の色(カラー)を見てみると、南の方のスペイン、イタリアでは、原色の濃いもの、イエロー、グリーン、レッドといった色が中心で、北へ行くほど薄い色のものになっているのに気付く。一般的にその国の国旗の色が使用頻度が高いように思われる。
 総体的に、ドイツの商品は、頑丈さが表に出ている。我国でもシュミッツ社(マルキルックス)が著名だ。一方、北欧地区では軒出しの長いスリムなものが使用されている。写真右は、スエーデンのTurnilSAB社のもので、日射しを取り入れる必要性か薄い白と透明のビニールの様なものが生地に採用されている。

11:「ロール」が生かされる

 オーニングは、元来、日除け、雨除けを指すものだが、ヨーロッパでは、ほとんど日除けとして使用されている。したがって、被覆材としてはファブリック(生地)の採用が圧倒的である。ロールスクリーン、オーニングはもちろん、日本でいうテラス(屋根)もファブリックである。ファブリックの最大の特長は、円筒に巻き込めるということである。これによって屋根部の可動が可能になった。このことが、オーニング市場の拡大に寄与していることは確かだ。一方、雨除けとしての意識は低い。日本のように雨の影響を受ける地域では、兼用生地の開発か、屋根部分をダブル構造にする必要があるかも知れない。

Radius(独)                   Roch Stres SA(仏)

ARQUATI(独)                 Paul Voss(独)

12:様々なタイプを見る

 日本で見るオーニングの大部分が水平アーム方式である為、どうしても、目がそのタイプに行きがちだが、ヨーロッパのオーニングメーカーは、様々なタイプのものを掲げアピールしている。既に紹介したテラス型のオーニングや写真右上のシュミッツ社(三共商事が輸入元)のコーナーでは、階段上に柱支持のファブリックを搭載したり、垂直アームのものや、フレキシブルタイプのもの、スクリーン(垂直幕)との合体タイプ、フロントバーの形状も様々である。また、下のワイナー社の様に、インテリアデザインへの対応を示しているものもある。なお、左上の、ブラスター社のものは、九州の昭和テント工業が採用しているもので、おさまりがシンプルだ。

 シュミッツ(独)                   Brustor(ベルギー)

 Schellenberg(独)                 Weinor(独)